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松浦市(地域の特色ある文化・芸術)

地域文化

長崎県本土北部に位置し、伊万里湾の沖合いに浮かぶ島々を含む自然豊かな松浦市は、松浦党発祥の地として知られています。松浦の歴史は古く、古代から大陸と日本を結ぶ需要な拠点となっており、多くの文化財が残されているほか、水中遺跡として日本で初めて国の史跡に指定された「鷹島神崎(こうざき)遺跡」などがあります。

和船競漕(わせんきょうそう)「せいぐろ」 (市指定無形民俗文化財)

鷹島町阿翁浦(あおううら)地区に古来より伝わる行事。その起源は、蒙古襲来の際、松浦党が元軍に小船をもって夜討ちをかけた時の名残りという説と、動力船が無い時代、端午の節句に若者の鍛錬(たんれん)と、豊漁祈願や子どもの健やかな成長を祈る行事として漁民が始めたという説があります。三隻の和船に約10人が乗り込み、湾内を往復する300メートルのコースで、折り返し地点とゴールに浮かぶ旗を取るタイムを競います。

淀姫神社の流鏑馬(やぶさめ) (市指定無形民俗文化財

淀神社は、志佐町の氏神を祭る神社で、10月26日の秋の例大祭で流鏑馬神事が行われています。烏帽子(えぼし)・狩衣(かりぎぬ)装束姿に身を固めた射手が、疾走する馬の上から3ヵ所の的木に向かって順に弓で矢を放ちます。馬の巻き起こす風にあたると無病息災になり、矢を拾うと良縁に恵まれ、的木は五穀豊穣(ほうじょう)のお守りになるといわれています。

鷹島神崎遺跡 (国指定史跡)

1281年の2度目の蒙古襲来・弘安の役の際に、暴風雨により数千隻もの元軍の船が沈没したと伝えられる鷹島海底遺跡内の神崎港沖合に所在。平成6年度以降、神崎港緊急発掘調査で「てつはう」や冑(かぶと)などの武器・武具類、陶磁器類、大型木製いかりといった元軍船関連遺物など、特に重要な遺物が見つかり、その後の調査で元軍沈没船が見つかりました。現在も鷹島海底遺跡では、海底に沈む元軍船の調査が行われており、これまでに2隻の沈没船が確認されました。